大学入試共通テストの傾向と対策方法
今回は「大学入試共通テストの傾向と対策方法」について書かせて頂きます。共通テストは文部科学省が求める英語力を反映しており、「大量かつ多様な情報を、速く正確に処理する能力」に重きを置いています。広告やグラフの情報を読み取ったり、ディスカッションの要旨を把握したりする力が求められる問題が出題されており、情報化社会という時代背景が大きく試験内容に影響を与えています。これは高校入試にも同じ傾向が見られます。
前回のブログでリスニングの対策方法ついて書きましたので、今回はリーディングの対策方法をご紹介致します。まずは語彙が共通テストレベルに満たなければいけませんので、日ごろから増やす努力をしましょう。お勧めの単語帳は「Z会の速読」シリーズと英検対策用の「文で覚える英単語」シリーズです。文中で単語に触れられるのがこれらの教材の特徴です。特に英検の教材は級で分かれているので、自身のレベルに合ったものが選びやすいでしょう。
語彙がある程度あれば読めるようにはなるのですが、あいまいな理解では正答率は上がりません。実際、速さを重視しすぎて正確さを欠く生徒さんを最近よく目にします。「速読とは精読の速度が上がり結果的に正確さを欠かずに速く読めること」なのです。英文の構造を理解して、スラッシュリーディングで(返り読みをせずに前から)理解することは必要不可欠です。そして、精読した後に音読を繰り返し理解した文を習得することで、同じような文構造に出会った時に、速く正確に意味を理解できるようになります。最終的に初見の文章でも、できるだけ日本語を介さずに英語を英語で理解できるようになれます。
【学習の過程】
精読・音読 ➡ 英語を英語で正確に理解できる ➡ 速読
文構造をしっかりと理解する精読をしなければ点数に伸び悩みます。そして、「木を見て森を見ず」にならないように、文章の展開を把握する読解力も訓練して伸ばす必要があります。練習量を増やすのには、センター試験の大問3~6の問題を解くことがお勧めです。過去問題を1年分解いたら点数が2~3点上がるくらいの感覚で10年分は最低でも解きましょう。もちろん知らない単語を覚えるなどの基本的な学習をした上で、解説をしっかりと読んで解法のポイントを掴む必要があります。これらは自学自習では身に付きにくいので、特に塾に頼るべきところでしょう。
共通テストではリーディング・リスニングともに英検2級以上の難易度の問題が全体の半分を超えています。つまり英検2級に合格する実力がないと、共通テストで半分以上解答する力がないということです。実際2級を合格する頃には200点満点中120点を超えてきますが、そうでなければ100点に満たず、共通テストレベルよりも低い問題の演習をして実力をつける必要があります。
共通テストまであと2か月後にせまってきました。優先順位を考えて学習を計画していきましょう。来年度に受験するのであれば、1月に英検を受験して2級に合格できるようにしましょう。学習に関してお困りの事があれば、当塾にお気軽にご相談下さい。
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